ギターと研究と日常

大学で研究をしつつギターを弾いています。時々エフェクターを改造したり旅に出たり。

「自分がやりたいこと」とは何なのか。鉄道系YouTuberスーツさんの動画を見た感想。

ほろ酔いブログ第2弾です~笑笑

 

大学生になってからというもの、私はYouTubeTwitterといったネットの世界にドップリ入り浸っております。スマホはおろかガラケーすら禁じられていた寮生活をしていた高校時代の反動があるのでしょうか笑。しかし実際は、ネットから隔絶されていた期間があったからこそ、ネットの世界の情報を真に受けず、自分で考え選び取る能力が身に付いたようにも思います。それはさておき、大学生になってから私が個人的に気に入っているYouTuberである「スーツ」さんについて紹介したいと思います。

 

スーツさんは鉄道系YouTuberで、いわゆる「鉄オタ」界隈の人です。年齢は恐らく自分の1つ上。横浜国立大学に通う大学生。私はこれまでさほど鉄オタではなかったのですが、彼の動画を見ると「ただの移動手段にすぎないと思っていた鉄道にはここまで深い世界があったのか」と驚きの連続です。彼の動画を見るうちに私も気付けば相当な鉄オタに染まってしまっているのかもしれません笑。

そんな彼が、つい先ほど背広チャンネル (スーツさんが鉄道関係なく時事問題等で思ったこと等を述べる動画を投稿するチャンネル) に「やりたいことが何もないのですが…」という題名で動画を投稿していました。内容が気になってしょうがなかった私は動画の視聴を始めました。

動画の内容は、スーツさんの元にとある視聴者から「やりたいことが何もない、どうすればよいか」というメールが届き、それに対して彼なりのアンサーを返すといったものでした。スーツさん自身がやりたいことを喪失した訳ではないことが分かり、1スーツファンとして安堵しました笑。

 

記事のネタにしている動画↓↓


やりたいことが何もないのですが…

特に感化された部分

私は現在、当ブログのタイトルにもしているように「ギター」と「研究 (広く言えば科学技術系の知識を広げること) 」の2つに特に力を入れて生活しています。しかし、「どうして自分はここまでギター/研究に没頭しているのか」を考えたとき、明確な理由は全く思い浮かびませんでした。それでも何故かその2つに関しては「好きだ!」とはっきり言えるほどに没頭しているのです。好きなものほど言語化できそうなものなのに言語化できない、そんな矛盾のような感覚に私はモヤモヤしていました。

とはいえ、「言語化」というものは非常に重要であり、かつ難しいものです。私は大学の一般教養でフランスの文学史を勉強したことがあります。そこで、プルーストが小説"失われた時を求めて"の一節に「マドレーヌを紅茶に浸して食べたら少年期を思い出した」という記述をしたことで、人類は初めて「五感が記憶と直結する」ということを理解したのだ、ということを学びました。今や五感で記憶を呼び起こすというものは当然のように思えますが、プルースト以前の世界にはその感覚が明確に言語化されず、モヤモヤとした抽象的な概念のままだったのです。私はこの動画を通じて、長年思い続けていた「好きなものほど言語化できないモヤモヤ感」が明確に言語化されたような気がして、とても感激しました。

上手こそ物の好きなれ

動画の8:54~で「上手こそ物の好きなれ」とスーツさんが解説するように、私も結局「自分が思い描いた音に近いものがギターで表現できるようになった!」という実感や「誰もが気付かないであろう現象を科学的根拠に基づいて説明できた!」という実感が、自分の好きなもの・やりたいことに対するモチベーションなんだなぁ…と気付きました。中学時代、自分はギターや研究以上に陸上競技(特に400m)に没頭した時期がありました。当時の自分を振り返っても、「速く走れるようになった!」「前ではひどく疲れていたことを楽に感じるようになった!」という実感が私にとって陸上競技の原動力でした。

自分が出会った人の中には、「周囲から認められたから」「できるようにすれば褒めてくれるから」などといった所謂"他者からの承認欲求"を満たすことを目的に音楽の道に進む人・勉強する人が数多くいます。しかし、それだけでは本当の意味で「自分がやりたいこと」とは程遠いように思えるのです。スーツさん然り、ギターの師匠然り、研究室の教授然り…自分を感化してくれる存在が、「自分がやりたいこと」に正直な人であるのは大変有意義なことだと感じています。

 

今のところ「自分がやりたいこと」に対して正直な人生選択ができており、同じく「自分がやりたいこと」に正直な人が身近に存在しているのは大変喜ばしいことだと思っています。これからも「自分がやりたいこと」に正直でいたいですね。生まれて22年弱の若造が偉そうに物言いをし、失礼しました笑。